経営に不可欠な心理的安定性とは?:中小機構「虎ノ門セミナー」

2019/07/31 イベント
not set 平尾氏の講演を聞く参加者

 中小機構は7月30日、東京都港区の同本部で中小企業大学校虎ノ門セミナー「経営成果に不可欠な『本当の心理的安全性』を考える」を開催した。経営に求められる心理的安全性のメカニズムや構築方法などを説明する組織開発コンサルタント 平尾貴治シー・シー・アイ代表取締役の講演に、50人超の中小企業経営者らが聞き入った。

 平尾氏は、「『自分がどんな行動をとっても、周囲から否定されない』と信じることができれば、職場の仲間に怯えや羞恥心を感じることなく本来の力を発揮できる」とするエイミー・エドモンソン・米ハーバード大学教授らの言葉を引用しながら、「経営に結びつく本当の心理的安定性とは、単なる『仲良しクラブ』でなく、状況や互いに対して各自の主観で見えているものをぶつけ合い、葛藤を超えて合意に向かえる状態のこと」と定義付けた。

 コンサルティングの経験を踏まえて、人出不足から管理職も多忙となり、放置された若手社員が退職するという負のループが企業に散見されると指摘。企業にとって望ましくないことが繰り返されているうえ、頑張れば良くなるという誤った方法論に縛られて一向に改善しない状況に早く気付く人材ほど退職する傾向にあるとした。

 この繰り返しを断ち切るための方策を巡っては「問題を解決するキーマンを明確に位置づけ、終結するまで導くべき」と述べ、職場に内在する問題を見極めることの重要性を強調した。

 長期的で心の底から湧き出るモチベーションと、短期的な刺激からくる反応的興奮状態であるテンションを社員に使い間違えると職場の心理的安定性が壊れかねないと主張。テンションを飴と鞭に例えて「悪化した状況の改善効果は期待できない」と明言し、社員にモチベーションを与える努力を促した。

中小企業ニュース編集部

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