中小企業のための模倣品・侵害対策セミナーを開催:特許庁、ジェトロ

2019/07/11 支援
ジェトロセミナー 講演する茅野氏

 特許庁と日本貿易振興機構(ジェトロ)は7月10日、東京都港区のジェトロ東京本部で「中小企業のための模倣品・侵害対策セミナー」を開催した。日本企業の海外ビジネスが活発化するなか、中小企業に適切な模倣品対策や、商標や意匠など知的財産訴訟のリスク低減策の重要性を認識してもらうのがねらい。海外ビジネスを検討あるいは実施している中小企業関係者約110人が参加し、海外展開時の知的財産侵害リスク対策に精通した酒井国際特許事務所の茅野直勝弁理士の講演などを熱心に聴講した。

 茅野氏は講演で、政府が受けた模倣品の相談で7割を占めるのが中国だとして「中国での模倣対策は企業知財の主眼だ」と表明。「中国における行政摘発の処罰は緩やかで模倣行為の抑止力には未だ不十分である」と指摘した。さらに「単なる模倣にとどまらず、中国側に商標登録を先取りされて自社の商標を使うことができなくなる冒認商標問題も多発している」と事例を紹介。「日本の知財権の効力が及ぶのは日本国内のみで海外では通用しない。海外展開する製品を海外で製造・販売する場合は、各国ごとに事前に権利化すべきだ」と強調した。

 同日のセミナーではパネルディスカッションも行われ、過去にジェトロの中小企業向け模倣品対策支援事業を利用するなど海外での模倣品対策を強化している明治産業(東京都港区、自動車部品専門商社)の岩橋泰明氏と、マニー(宇都宮市、医療機器メーカー)の高橋修平氏が登壇して自社の取り組みを紹介した。

 セミナーに先立ち、特許庁普及支援課の髙柳卓朗課長補佐は「被害に遭う前に手を打つことが重要だ。中小企業の海外展開支援策として外国出願費用の半額を助成する外国出願補助金や、冒認商標無効・取消係争支援などを行っているので活用してほしい」と挨拶した。

中小企業ニュース編集部

関連記事

最新ニュース/記事一覧

back to top