【特集】「中小企業は日本の土台だ」早川茂・経団連副会長:中小企業へのメッセージ

2019/03/20 特集
not set
早川茂・経団連副会長

 経済界トップによるインタビュー連載「中小企業へのメッセージ」。今回は経団連副会長の早川茂氏の登場だ。日本を代表する製造業・トヨタ自動車の副会長を務め、温厚誠実な人柄で知られる。リーマン・ショック前後の米国駐在など自身の経験を踏まえつつ、中小企業の経営者へエールを送ってくれた。

 トヨタ自動車は仕入先の約3分の1が中小企業だ。仕入額全体でも1割弱と大きな存在感を占めている。仕入先とは長期安定的取引の中でともに成長する「育成購買」を実施しているが、とくに中小規模の仕入先とはていねいなコミュニケーションと協力関係の下で原価低減に取り組み、その成果を適正に分かち合っている。

 中小企業は日本の経済・社会を支える土台であり主役だと考えている。高い技術力や優れたノウハウを有し、品質や納期に対する信頼性が高い多様な中小企業の集積が産業の基盤になっている。日本がグローバルにやってこられたのは、中小企業という土台があったおかげであり、この基盤を弱くしてはいけない。中小企業が元気であることが日本経済全体の活力につながると思う。

 中小企業を元気にするにはどうすれば良いか。まず考えられるのが、海外進出だと思う。輸出競争力があるのに輸出をしていない中小企業は多いのではないか。縮小する国内より、成長する海外に販路を広げることが、日本の繁栄にも結びつくだろう。

 IT投資も重要だ。米国などに比べるとこれまでの日本のIT投資は大企業も含めてかなり遅れていたと言わざるを得ない。情報化投資は生産性の面でも人手不足対策の面でも有効だ。

略歴

早川茂(はやかわ・しげる)氏
1977年東大経卒、トヨタ自動車販売(現・トヨタ自動車)入社。広報部長、常務から2007年トヨタモーターノースアメリカ社長、12年専務、15年オリンピック・パラリンピック部統括を経て17年副会長。同年5月から日本経済団体連合会副会長、経団連アメリカ委員会・通商政策委員会委員長。神奈川県出身。65歳。

中小企業ニュース編集部

関連記事

最新ニュース/記事一覧

back to top