【特集】「クローズアップ・話題企業」耐寒性バナナで日本の農業を元気に:D&Tファーム

2018/12/19 特集
この記事の内容 ・40年かけ耐寒性バナナの品種改良に成功、無農薬栽培で皮まで食べられる
・税込み1本648円で岡山市内の百貨店で販売、来春には自社サイトで通販も
・主力は苗販売。岡山から出荷し、日本各地で「ご当地バナナ」栽培中
田中氏     「自分の子どものように可愛い」と田中さん

 皮まで食べられるバナナが話題だ。岡山市の農業法人D&Tファームが生産・販売している「もんげーバナナ」。もんげーとは岡山弁で「すごい」という意味だが、無農薬栽培で洗浄剤や殺菌剤を使っていないから皮ごと食べられる。耐寒性が高く、成長速度も早い。輸入に頼っていた農作物が日本で栽培できるなら新市場や地域の雇用が期待できると、同社は今年10月、日本ニュービジネス協議会連合会が主催する第13回ニッポン新事業創出大賞で中小企業庁長官賞を受賞した。田中哲也社長(46)に話を聞いた。
 
――「皮まで食べられるバナナ」は多くのテレビ番組で紹介され全国地の知名度です。

 「皮にこそ栄養があるんです。バナナは食物繊維が豊富ですが、うちのバナナは水溶性食物繊維が一般のバナナの8倍。1本食べれば8本食べたことになる。他のバナナより糖度や抗酸化力も高いです」

――開発のきっかけは

 「私の叔父で当社取締役技術責任者の田中節三が40年かけて開発した植物品種改良技術『凍結解凍覚醒法』です。ソテツなど氷河期を乗り越え現在も生育している植物に着目し、熱帯産の植物をあえて氷河期と同じ摂氏マイナス60度の環境下に置き、植物のDNAに組み込まれていた順応性を最大限に呼び覚ますことに成功しました。叔父は会社を2回立ち上げたことがあり、そこで得た自分の金で自由に独自研究ができたんです」

――節三氏の志を継いだわけですね

 「5~6年前、農業経営に失敗してどうしようと思っていたときに叔父の技術を見せられた。今までと全く違う技術で安全な食べ物をつくる。『農業は食べ物をつくるのが使命。いいものを作らないと』という叔父の発想に共感しました」

企業概要&社長プロフィール

D&Tファーム
本社岡山市南区西高崎81-22
電話086-363-0877
設立2015年12月
資本金300万円
従業員数32人
業務内容耐寒性無農薬作物の栽培・販売
売上高8億8000万円(2018年10月期)

社長プロフィール
田中哲也氏(たなか・てつや)
食品小売業界・広告代理業界でセールスプロモーションとマーケティングに携わり、2005年大阪市でWebプロダクションを創業。依頼案件の島おこしに感化され自ら海外へ農業経営に進出するも挫折。叔父が開発した植物の品種改良技術に惚れ込み、2015年から現職。

中小企業ニュース編集部

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