供給力向上、サービスイノベーション、購買力向上で「スマートエコノミー」実現を:日本生産性本部がシンポジウム

2018/12/04 イベント
生産性シンポジウム 提言を説明する村上氏

 日本生産性本部は12月4日、東京都千代田区のサンケイプラザで第3回生産性シンポジウムを開催した。「労働力喪失時代における持続可能な社会経済システム『スマートエコノミー』の実現をめざして」をテーマに、生産性人口が急減するなか、国際総生産(GDP)の7割を占めるサービス産業を中心にした生産性向上戦略について議論。会場は経済界、労働界、学識経験者など約340人の参加者で満席となった。

 冒頭、日本生産性本部のサービス産業生産性協議会幹事で生産性向上戦略プロジェクトチーム長の村上輝康産業戦略研究所代表が、経済の新陳代謝で効率の良い供給体制を構築し、サービス産業はITの積極活用や研究開発でイノベーションを推め、その成果を消費者や労働者に適切に分配して消費を活性化させる「スマートエコノミー」を実現すべきと提言。企業も一人当たりの付加価値を重視する「生産性経営」へ舵を切るべきだ、とした。

 同提言を受け、「スマートエコノミー実現にむけて」と「スマートエコノミーを促進する経営のあり方」と題した2つのパネルディスカッションを実施した。

 「実現に向けて」の部では、旅館・湯本館の針谷了代表取締役会長が「日本の産業は供給過剰だ。競争力を失った企業にまで金融支援をしている。有用でない社員を自由に解雇できない。経営者の高齢化もある。中小企業の多くはどうやって生産性を向上させていいかわからない」と生産性向上に向けた中小企業の課題を例示。

 ライオンの藤重貞慶相談役は「デジタル革命の進展でこれまでの不確実な需要に対する供給から確実な需要を見つけて供給していく体制に変わる。これからは大企業より、技術やサービスで固有の強味を持ちフットワークの軽い中小企業が主役になるだろう。在庫を持たず顧客ニーズを適正に把握するために経営者の意識改革も必要になる」と展望した。

中小企業ニュース編集部

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