産学が日本企業に期待表明:経産省「アジア航空機サプライチェーンフォーラム」

2018/12/05 イベント
not set 各者が日本企業への要望事項を述べた会場

 経済産業省は11月27日、全国航空機クラスター・ネットワークおよび日本貿易振興機構(JETRO)と連携し、東京都江東区の東京ビッグサイトで「アジア航空機サプライチェーンフォーラム」を中小機構の後援で開催した。アジア太平洋地域で航空機関連市場の拡大に努める産官が、日本の中小企業などへの期待を表明した。

 タイ王国工業省のサンティ・キラナンド副大臣は、近年の商用旅客の伸びを背景に「自動車製造で培った高い技術力は航空機製造でも通用する。東南アジアの中心に位置する当国は、航空機産業が成長する原動力になりえる」として、日本企業に投資を求めた。開発計画が進行している東部ラヨーン県のウタパオ国際空港は、アセアン諸国の切れ目ない輸送ルート構築に貢献するとともに、世界第一級のMRO(定期点検・修理・分解再整備)拠点になると説明。「イノベーション」「生産性」などをキーワードに持続的な付加価値を創造する経済政策「タイ4.0」を実現するため、より高い技能分野の参入にも意欲も示した。

 マレーシア投資開発庁東京事務所のリドゥアン・ラフマン所長は、製造業および関連サービスのデジタル化を進めて生産性向上や高度人材の育成および雇用創出を目指す政策「インダストリー4.0」を概説。日本には航空機産業分野の戦略的パートナーシップを求めた。「マレーシアをアセアン諸国で事業展開する際の中継点として捉えてほしい」として投資も要請した。

 航空機メーカーからは、ボーイング社民間航空機部門のプラディープ・フェルナンデスインターナショナルストラテジー&ビジネスデベロップメントマネージングディレクターが登壇した。フライト利用客は世界人口の20%しかないことや空輸している貨物も全体の30%程度であるとの調査結果に基づき、「航空機関連市場には拡大する余地が多分にある」と強調。日本企業との連携が60年前にスタートし、多数の航空機導入および主力機の一部製造実績があることから「日本は互恵関係を保っている高品質クラスター」と評価した。航空機産業は景気循環の影響を受けやすいうえ、部品関係費は経常コストの65%を占めているため、サプライヤーには財務的健全性とサプライチェーンの透明化などを求めながら「私たちの旅路をともに歩んでほしい」と呼びかけた。

中小企業ニュース編集部

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