事業承継税制で説明会:日本公庫

2018/11/07 イベント
事業承継税制説明会:日本公庫 「顧問税理士は中小企業に最も近くて深い存在だ」と鴨田氏

 日本政策金融公庫千住支店は11月6日、東京都足立区のシアター1010で「事業承継税制説明会」を開いた。東京上野税務署の吉田和子審理専門官が平成30年度税制改正後の事業承継税制について説明したほか、東京税理士会の鴨田和恵中小企業対策部長、東京都事業引継ぎ支援センターの木内雅雄プロジェクトマネージャーが事業承継支援に関する取り組みを説明した。中小企業の経営者・後継者ら147人が参加した。

 東京上野税務署の吉田氏は、税制改正に伴い、納税猶予の対象となる非上場株式等の制限(総株式数の最大3分の2まで)を撤廃することや、納税猶予割合を80%から100%に引き上げる特例措置が創設され「事業承継税制はかなり拡大した」と述べた。ただ特例措置を受けるには、事前に会社の後継者や承継時までの経営見通しなどを記載した「特例承継計画」を策定し、税理士などの所見を記載して、都道府県知事に提出する必要があり、その後の円滑化法の認定の手順や贈与税・相続税申告期限までに何が必要かなどを詳しく説明した。

 東京税理士会の鴨田氏は、中小企業と顧問税理士の関係性や、税理士会の役割、事業承継に向けたステップごとの支援施策などを説明。後継者不在による廃業が進む中で、企業売却時の高額な仲介手数料がネックとなっている現状を打開するため、税理士だけが閲覧でき、全国の税理士ネットワークを生かして引き継ぎ先を探すことができる「担い手探しナビ」を運用していることを紹介した。「どんなささいなことでも、早めに顧問税理士に相談してほしい」と訴えた。

 東京都事業引継ぎ支援センターの木内氏は、まず「1970年代は親族内承継が9割超だったのに対し、今は第三者による承継が半分以上を占めている」と紹介。このため2017年度の同センターへの相談件数は875社、成約件数は55件といずれも過去最高を記録し、最近では人手不足を背景に建設業やIT企業の譲受ニーズが急増していると説明した。

 一般的に1000万円以上の仲介手数料が必要なM&A支援企業に対し、センターを通じた支援企業利用なら200万~300万程度で済むほか、数百万円も支払えない企業に対してはセンターに登録された買収希望企業約1000件の中から紹介するとした。「譲渡で成約した7割は年商3億円以下であり、年商数千万円程度の小規模企業でも売却を諦めないでほしい」と述べた。

中小企業ニュース編集部

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