【特集】「生産性を考える」データ活用で業務効率化、自社の成功モデル提供も:ゑびや(三重県伊勢市)

2018/08/15 特集

―画像解析で物販増―

 隣接する土産物店は、入口に設置した画像解析システムで来店客の年代や性別が分かる。30~40代の女性客が多いので「伊勢えびだし」や「落雁」など彼女らに合わせた商品を開発して並べたら今年1月の売上げは前年比2倍に伸びた。

 レジのPOS(販売時点情報管理システム)は8対2で女性の購買が多いことを示していたが、実際に店に入ってきた客は6対4で男性も少なくない。店頭に男性向け商品を揃えたら購買率が7対3に変化して全体の売り上げも約2割上がった。

 従業員はパート・アルバイトで計46人。仕事は午前9時から午後5時45分で残業はほぼない。完全週休2日制で有給休暇とは別に2週間の特別休暇が取れる。1人当たりの作業量を減らして空き時間を捻出し、サービスの提供だけでなく商品開発など新たな業務へのジョブチェンジも試みる。「人は資源。人手不足で人が採れないなら育てればいい」と明快だ。
 
 現場に落ちていた様々な課題を解決するために最新のテクノロジーを使って小さな工夫を積み重ねてきた。飲食や小売に加え、卸売、商品開発に製造企画、EC(電子商取引)と業容は拡大を続けている。「観光地マーケットは災害などのリスクがある。同程度のビジネスを起こして全国規模で万が一に備えたい」と先を見る。

 いま注力しているのは自社の成功モデルを外部に提供する情報系販売だ。今年6月に新たに立ち上げた関連会社「EBILAB」で飲食店用プラットフォームの提供や、画像解析などで取ったデータを読み解いて使える形に落とし込む支援を行う。「生産性向上は技術導入に加えて、業務のデザインが鍵になる。情報化に取り残された地方の中小零細の飲食・小売業に手を差し伸べたい。地方でもこれだけできると言いたいですね」

ゑびや
代表取締役小田島 春樹氏
本社所在地三重県伊勢市宇治今在家町13
電話0596(24)3494
設立1912年
従業員数46人
事業内容飲食・小売、卸売、商品開発、電子商取引など

中小企業ニュース編集部

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