インバウンド対策を伝授:中小機構が虎ノ門セミナー

2018/05/15 イベント
not set 「フランス人は日本が大好き」とギョーム・ジャマル氏

 中小機構は14日、「東京オリンピックに向けて! インバウンド(訪日外国人旅行者)を呼び込むために知っておきたい基礎知識~欧州編~」をテーマに、中小企業大学校・虎ノ門セミナーを東京都港区の中小機構本部で開いた。日本の魅力を動画にしてフランス語圏に発信しているフランス人「ユーチューバー」のギヨーム・ジャマル氏と、訪日外国人誘致プロモーションを専門とするグローバル・デイリー(東京都台東区)の近藤美伸欧州事業戦略室次長が登壇し、海外から見た日本の魅力や外国人旅行者の誘客手法などを話した。観光産業や自治体関係者ら約70人が聴講した。

 ギヨーム・ジャマル氏は、フランスで人気の高い動画チャンネル「ICHIBAN JAPAN」(一番ジャパン)を2012年から制作・配信する動画クリエイター。フランス人に知られていない場所をドキュメンタリー形式で紹介し、ユーチューブやSNSだけでなく、フランス国営テレビでも毎週放映されているという。

 パリ観光協会でウェブサイトを駆使してパリの魅力を世界に発信した経験を持ち、まず2017年に8900万人の外国人が訪れた世界一の観光大国・フランスの例を紹介した。「15年ほど前までは旅行中はネット環境と切れていたが、スマートフォンの登場により旅行中も必要な情報を取り、発信することが日常化している。旅行者は単なる消費者から発信者に変わった」とネット上の口コミ効果の重要性を指摘。外国人旅行者の国別の行動分析や各種データを観光産業のプロ向けに提供するプラットフォームを構築した経験を披露した。

 その上で、日本の観光プロモーションに言及。日本は伝統的な文化やアニメ、安全・清潔という特徴を持ち、子供のころに日本のアニメを見て育ったフランス人は日本に来ることが夢になっていると指摘した。また「フランス人は何カ月も前から旅行準備をし、ネットで美味しい店やオリジナルな遊び、新しい場所を探すのが好きだ」と話し、ネット戦略に加えて、店舗に英語資料を用意するなど受け入れ体制を整備する必要性を語った。

 近藤氏は、2020年に訪日外国人旅行者が4000万人と過去10年間で約5倍に急増する見通しの一方、「滞在日数が2週間前後と長く、旅行支出が高額な欧米豪からの誘客拡大が課題だ」と述べた。特にフランス人は①日本の歴史・伝統文化に関心が強い②自分しか体験できないものを追い求める③流行の発信地であり、欧州全体に情報の拡散が起きやすい-といった特徴から、ダーゲットとすべきだと指摘した。長期滞在を狙い、日本の文化財の素晴らしさを伝えるために、外国語のパンフレットやガイドを整備するよう促した。

中小企業ニュース編集部

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