特集「次代担うベンチャー」見えないものを見えるようにする映像化技術:アトラス

2018/03/29 特集
この記事の内容 ・暗闇や暴風雨下で写らない画像を鮮明化し安心・安全に寄与
・ぼやけた画像を元通りにする復元化技術で腹腔鏡手術のリスク減
・独自技術を守る特許戦略の構築が今後の課題
not set 写真左上=処理前のオリジナル画像 写真左下=鮮明化処理後の画像 写真右=谷田部弘社長 

 アトラスの谷田部弘代表取締役社長は兵庫県神戸市生まれの66歳。1970年に大手重工メーカーの関連会社に入社後、同重工メーカーに移籍して工業用内視鏡の開発を担うなか、意思決定の迅速化や全体の目配りを自分でやりたいと59歳でスピンアウト。それまで積み立てた財形貯蓄のうち500万円を資本金にアトラスを創業した。
 
 2013年の会社設立と同時に「取引先を見学していいねと思った」神戸医療機器開発センター(MEDDEC)に入居し、16年10月までオフィスを構えた。当初は医療機器の内視鏡カメラの開発を中心に考えていたが「医療機器は関連機関の認証を受ける必要があるなど世の中に出るまで時間がかかる。うちのような小さな会社はこればかりではもたない」と工業用をやりながら医療用も展開していく方針に転換した。

 この作戦が奏功した。設立初年度こそ赤字だったが、翌年から黒字化して業績は順調に拡大。18年3月末の売上高は6750万円を計上した。売上高の6割を占める工業用内視鏡は昨年度から2倍の伸びで、来年から量産体制に入る。

 これから力を入れるのは映像化技術だ。「工業用・医療用を問わず、見えないものを見えるようにする技術は重要だ。私の得意分野は映像の画像処理。映像をできるだけ見やすくする技術を展開したい」と話す。柱は画像を①鮮明化②復元化③フラット化する技術だ。

 画像の鮮明化技術は、普通のカメラで撮影した映像に手を加えて画面をより明るくくっきりさせるソフトの一種。夜間に車を運転中にハンディカムで撮影した映像にこのソフトのフィルターをかけると、オリジナルの映像では見えなかった横断歩道の白線や前方に停車している車、自転車で走る人などが鮮明に見えてくる。

会社概要

アトラス
代表取締役社長谷田部弘氏
本社所在地兵庫県高砂市阿弥陀町地徳124-13          (Tel079-448-7102)
現所在地神戸市須磨区行幸町1-1-12                 オーシャンテラス須磨海浜公園1203
設立2013年4月
従業員数1人
業務内容医療用・産業用の各種カメラ技術の提供、映像技術・画像処理技術を駆使した受託開発と設計

中小企業ニュース編集部

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