事業承継つなぎ人材を育てる:関東経産局・中小機構関東が事業承継支援者セミナー開催

2018/03/02 地域
not set 会場を埋めた支援機関担当者らに事業承継支援の方向性や税制などが説明された

 経済産業省関東経済産業局と中小機構関東本部は1日、さいたま市中央区のさいたま新都心合同庁舎で「事業承継支援者セミナーin関東」を開催した。自治体、金融機関、商工団体など中小企業支援機関の担当者らに、事業承継支援の方向性や平成30年度の関連予算、税制、法務の基礎知識などを説明。各地で実施する事業承継診断をもとにした掘り起こし案件をどのように専門機関につないでいくか具体的に解説した。

 冒頭、主催者として関東経産局の後藤収局長は「円滑な事業承継のため税制など拡充させているが、経営者が気づき実施しなくては意味がない。雇用、技術が失われ地域経済に大きなダメージをもたらすことのないよう、次の世代に向け企業継続が進むことを切望する。施策の理解と活用をお願いしたい」と挨拶した。

 続いて中小機構関東本部の佐藤勉本部長が「誰に何を相談すればいいのか分からない、気付かない経営者など事業承継には多様なケースがある。これに対応するため中小機構では支援機関のみなさんが取り組みやすいよう事業承継支援者会議を平成20年度から毎年開催してきた。今回は規模を拡大し〝つなぎ〟をテーマとした。基礎知識と事例を学び支援に役立ててもらいたい」と話した。

 セミナーは最初に中小企業庁事業環境部財務課の佐藤二三男税制企画調整官が「事業承継の集中支援について」と題し、現状を放置すると今後の10年間累計で約650万人の雇用、約22兆円のGDP(国内総生産)が失われる可能性があり、中小企業の事業承継は喫緊の課題だ、と現状を説明。後継者がいる企業は税制措置で円滑な承継を、決まっていない企業は気付きの機会提供、マッチングなどで後継者探しを支援し、承継後のチャレンジ支援も重視するとし「切れ目のない事業承継支援を今後10年で集中実施する」と強調。また、事業承継・世代交代集中支援事業として29年度補正予算で50億円、30年度は68・8億円とし成果目標や対象者などの条件を説明した。

 次に中小機構関東本部の松林伯尚事業承継コーディネーターが「事業承継支援総論」として事業承継支援の流れ、事業承継診断の活用、後継者未定企業へのフォローを分かりやすく解説した。とくに支援機関には「事業承継にあるステップの担当を明確化させて取り組む必要がある」とし①企業とのコミュニケーション②専門家とのネットワーク構築③伴走型の継続性―の3点をポイントにして進めてほしいと話した。

 その後、税務、法務それぞれの基礎知識について専門家による解説が行われ、最後に地域の取り組み事例として群馬県、静岡県のモデルが紹介された。

中小企業ニュース編集部

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