特集「次代担うベンチャー」世界一の研究開発型「町工場」へ:太盛工業(クリエイション・コア東大阪)

2017/12/28 特集

 その一方、生産現場には最先端の生産設備を備え、研究開発の成果を製品に具現化。高精度の測定機器による検査体制も拡充させ高い信頼性を誇る。超精密MIMの用途は電気・電子部品をはじめ幅広い業界に需要がある。とくに医療機器分野への伸びが大きく、大手メーカー向けに腹腔鏡手術で使用される鉗子の部品として使われている。

 次の実用化に向け研究開発に取り組んでいるのがポーラス(多孔質)金属の活用。ハニカム構造のような気孔があり、延性に優れ高い導電性と熱伝導性がある。しかも軽い。「エネルギー、燃料電池分野での実用化を目指し顧客と共に研究開発に力を入れている」という。

 その拠点となるのが、クリエイション・コア東大阪で、入居は2010年。「独自の展開は難しく、大学や研究機関との連携を重視している。ここには大学だけでなく行政や支援機関などが集結しオープンな環境で情報交換、収集ができ利便性が高い。お客さまに見せるラボとしても活用している」と田中社長は入居メリットを話す。創業の地、東大阪という親近感もあったようだ。

 中小機構、IM室は入居後、開発助成としてサポイン事業(戦略的基盤技術高度化支援事業)の認定支援のほか産学連携、販路開拓、マッチングサイトJ-GoodTech(ジェグテック)による情報提供などを実施してきた。

 これらを含め太盛工業は、インキュベーション施設を新規事業創出の場として活用し、超精密MIMの技術を確立し、本社の生産工程に移管した。現在の売上高の7割は新規事業関連が占めるまでに伸びている。今後の展開について田中社長は「隠れた技術とせず、積極的に使い方を提案していきたい。そのためにも情報発信力が重要だと感じている」と語る。

企業概要

太盛工業
代表取締役社長田中茂雄氏
本社所在地大阪府寝屋川市池田北町26-1(℡072・829・3588)
設立1974年6月(創業72年1月)
従業員数45人
業務内容超精密MIM、ポーラス金属、樹脂を材料とする射出成形品の部品製造と組み立て

中小企業ニュース編集部

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