【特集】「次代担うベンチャー」伸びる医療市場に「マイクロ流路チップ」で参入:シーエステック(HI-DEC)

2017/12/27 特集

 同社ではこの神戸R&Dセンターで、医薬品開発などでの用途拡大が予想されるマイクロ流路チップの研究開発に着手し、成果を収めている。マイクロ流路チップとは、プラスチック製のフィルム・薄板などに微細加工を施し、微小流路や反応容器を形成して、バイオやケミカルの基礎・応用研究に役立てるもの。創薬、DNA検査、生体物質分析、有機合成をはじめ、多方面で活用できる。

 一連の研究開発のため、特殊なレーザー加工機を導入した。UV(紫外線)系の特殊レーザーにより、他社では困難な超微細加工が可能になったという。谷口社長は「バイオ関連の企業などに提案型の営業を行い、初期の段階からの共同開発を進めたりしている。初期段階から協力することで、将来、量産段階に移行した際の大口の受注も期待できる」と先々を見通している。

 HI-DECが位置する神戸ポートアイランドには、先端医療技術の研究開発拠点が集積し、医療産業都市・神戸のメッカともなっている。その地にR&Dセンターを構えたことは、会社のブランディングやイメージアップの面でも大いに寄与している。同社ではホームページによるセールスに力を入れているが「センター開設を機に、メディカル系の企業や研究機関からのアクセスが増加している」(谷口社長)。

 また、神戸医療産業都市に進出している、大手からベンチャーまで国内外、大小さまざまな企業や、大学・研究機関との交流から、多くの気付きやヒントを得てきている。こうしたことから「医療関連の売り上げは、まだ全体の10%いくかどうかだが、伸び率は200%と高い」(同)といった状況にあり、近い将来、医療分野が同社の主戦場となりそうだ。

 同社は10年以上前に中国やフィリピンに拠点を設けるなど、早くからグローバル展開に力を入れている。フィリピンではメディカル系の事業も手がけているという。神戸R&Dセンター発の成果物が、世界各国の市場を開拓する日も遠くない。

企業概要

シーエステック
代表取締役谷口義隆
本社所在地大阪府高槻市大手町3-60(℡072・662・9191)
神戸R&Dセンター所在地神戸市中央区港島南町6-7-4(HI-DEC102)
設立1999年10月
資本金1000万円
従業員数22人
業務内容テープ・フィルムの受託加工/アッセンブル、工業用部品トレーの製造販売、医療関連器具の開発・販売

中小企業ニュース編集部

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