【特集】「次代担うベンチャー」人型重機の社会実装目指す:人機一体(立命館大学BKCインキュベータ)

2017/12/24 特集
この記事の内容 ・人間が自在に操るロボットを開発中
・生身の人間にはできない緻密な重作業が可能に
・人命に危険のない災害復旧や建設工事などで社会貢献
not set 「マスタスレーブシステム」を操縦する金岡博士

 ロボットベンチャーの人機一体を率いる金岡克弥代表取締役(以下、金岡博士)は、マンマシンシナジーエフェクタ(人間機械相乗効果器)の社会実装による、人が力学を自在に操るプラットフォームの確立を目指している。

 マンマシンシナジーエフェクタとは「人間あるいは機械だけでは実現できない機能を、人と機械の相乗効果で実現する効果器」という、金岡博士が提唱するデバイスの概念とカテゴリーの総称だ。

 現在、人の操作をロボットに、ロボットの動作を人に伝える独自技術「力順送型バイラテラル制御」を搭載した体高4メートルの人型重機を開発している。複数の機器の協調動作を人が操作する「操作機」(マスタ)と、操作機の指令で動く「作業機」(スレーブ)から成る「マスタスレーブシステム」だ。制御性能は高く、アームやハンドは人間同様デリケートに動かせるし、人間の数万倍という巨大な力も発揮する。

 金岡博士は人型重機を「人が生身では行えない巧緻な重作業をこなす大型デバイス」と説明する。災害復旧では、パワーショベルで瓦礫を撤去する際、生き埋めになっている被災者を傷つけないとも限らない。建設工事で大型クレーンが吊り上げた部材の安定化は難しく、作業に時間がかかる。

 マスタスレーブシステムとしての人型重機なら人命に危険を及ぼさずに巧緻な重作業を短時間で遂行できる。往年のロボット作品で例示するなら、円谷プロダクションの「ジャンボーグエース」が近い。

 他方、「人型重機を社会に送り出すには、法制度整備など技術以外に越えなければならない障壁が多数ある」と課題も認識しており、壁を取り除く一助としてテーマパークのアトラクションなどエンターテインメント業界との連携も検討している。より多くの人にマスタスレーブシステムの可能性、社会貢献性を理解してほしいと願う。

企業概要

人機一体
代表取締役金岡克弥氏
所在地滋賀県草津市野路東1-1-1 立命館大学BKCインキュベータ105号室
設立2007年10月
資本金5680万円(2017年4月1日現在)
従業員数5人
事業内容人間の身体能力拡張マシンの開発・販売

中小企業ニュース編集部

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