東京五輪は日本経済再生の“旗”に:経済評論家・岡田晃氏が東商中央支部で講演

2017/12/14 イベント
not set 「日本の底力に自信を持とう」と強調する岡田氏

 東京商工会議所中央支部は13日、経済評論家で大阪経済大学客員教授の岡田晃氏による講演会「東京五輪の経済効果と日本経済見通し」を中央区東日本橋の東京実業健保会館で開催した。2020年の東京オリンピック・パラリンピックは、大きな経済効果が期待されるが、その後の反動など先行きの日本経済への不安感もある。これら日本経済への課題と今後の見通しなどについて、岡田氏が豊富な経済データから現状を分析し、日本経済再生への道筋を語った。

 冒頭、日本経済への一般的な評価で多く語られている「緩やかな回復基調だが実感がない」という見方は「バブル崩壊以降で最大のトレンドで上昇する株価や1・55倍に達した有効求人倍率、最高益となった企業の純利益額など経済実態を直視していない。低い評価ではないか」と指摘。広がる格差については、地域間格差は有効求人倍率でみるとバブル期は1.0に達しない11県が現在は6県に縮小。また、非正規社員は増えているが正規社員も増えているなどデータを通して説明。「過度の悲観論を広げる状況は好ましくない」と語った。

 2018年の景気見通しについて、株価の上昇基調は続き景気回復は来年12月で戦後最長に並び「過去とは質が違う景気回復になる」とした。ポイントは①安倍政権の安定度②消費税10%の最終決定③海外の経済・政治動向―などを挙げた。また、今後の政策課題として成長戦略のさらなる推進や少子高齢社会への対応、東京五輪効果の浸透と新しい成熟社会の形成などがあると説明した。

 とくに東京五輪の経済効果と影響は、施設建設などの直接的効果もあるが、株価、地価上昇、観光客増、国民の一体感など付随的効果が大きい。これらを軸に観光による経済波及効果の広がりや国際化と日本の魅力発信などを通した「日本経済再生の“旗”として東京五輪が位置づけられる」と延べた。

 最後に岡田氏は「過度な悲観論から脱し、経済の大転換に合わせて思考回路を転換すべき」と強調した。講演会は、東京実業連合会、東京問屋連盟、横山町奉仕会、東京織物卸商業組合が共催した。

中小企業ニュース編集部

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