【特集】「越境ECで攻める!」店舗とサイトが相互補完:京都花室 おむろ(京都市右京区)

2017/06/26 特集
この記事の内容 ・老舗花店の4代目に就任した島本氏は、「京都の四季」を世界に届ける目標を持つ
・京都小鉢(ミニ盆栽)を考案し土壌検査、配送、通関など手間を惜しまず海外へ
・英文ECサイトでミニ盆栽をアピール、シンガポールの特設店舗で販売を始めた
not set 「素晴らしい京都の四季をともに味わえる人材を渇望している」と話す島本氏(仁和寺の門前にある店舗で)

 「春の桜、夏の睡蓮木、秋の紅葉、冬の椿など、京都の四季を飾る彩り鮮やかな花々。この素晴らしさを世界に届けたいとの思いが海外へ目を向けさせた」と京都花室 おむろ(フラワーハウスおむろ)店主の島本壮樹代表取締役(31)は語る。同社は、京都の古刹で世界遺産に登録されている仁和寺の門前に店舗を構え、境内での対面販売を許されている唯一の花店だ。

 京都は外国人観光客の人気が高い地域。とくに花見、紅葉のシーズンには、仁和寺を訪れる外国人が増え、京都花室 おむろの店舗で「自分の国に持って帰りたい」という声が多く寄せられるという。ただ、植物類の輸出は、国の土壌検査などが必要で、煩雑な書類作成に時間がとられるほか、費用も小規模事業者には負担が重い。海外展開のハードルは「途方もない高さに見えた」と島本氏は当初の思いを語る。

 同社は1995年に「御室園芸」として創業し、93年に法人化。後継者は、島本氏の兄のはずだったが不慮の事故で亡くなる。その後、父親も病気で他界した。島本氏は外資系の大手日用品メーカーを退職し、2011年11月に4代目として事業を継承。屋号は「京都花室 おむろ」へ変更した。

 店舗兼住居で育ってきただけに、花の修行はしていないものの体で覚えた感覚や花の美しさ、愛着は備わっていた。それでも花事業に没頭するにつれ「京都の四季の素晴らしさを再認識した。この感激を京都以外の地でも味わってほしい」との思いが募っていったという。

 同時に抱いたのが花の流通市場への疑問。花の寿命は短い。市場を経由する流通過程で日数を重ねれば、消費者が花を楽しめる時間は短くなる。それならば、生産者から適正価格で直接仕入れ販売すれば、生産者と消費者の双方がメリットを得ることができる。

企業概要

京都花室 おむろ
登記社名フラワーハウスおむろ
代表取締役島本壮樹氏
本社京都市右京区御室芝橋町6-16(℡075-465-5005)
設立1993(平成5)年5月
従業員数3人
事業内容京都小鉢(ミニ盆栽)、花と関連商品の販売

中小企業ニュース編集部

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