【特集】「次代担うベンチャー」新発想でエネルギー創造:音力発電(神奈川県藤沢市)

2017/04/28 特集
この記事の内容 ・音や振動で発電する新技術を開発
・IoT、再生可能エネルギーにも応用
・「特許技術しか商品化しない」と自信
not set 新オフィスの前で発電床を手にする速水氏

 「エネルギーのハーべスティング(刈り取る)が当社のコンセプト。世の中には未利用エネルギーがあふれており、新しい発想で技術開発していく」

 こう語るのは、音力発電の速水(はやみず)浩平代表取締役。同社は社名の通り、音(音波)や振動などで発電する技術を開発するベンチャー。これまでに発電床、振力電池、振子型振動力発電装置などの商品を生み出している。音声発電機も試作機を開発済み。なかでも、創業時から販売し、現在でも主力商品となっているのが発電床だ。

 これは、人が歩行したり、車が走行したりする際に床に与える振動エネルギーを電気に変換する発電機。圧力を加えると電圧が発生する電子部品「圧電素子」と発電基板で構成するシステム。発電量は歩行の場合、1秒当たり2ミリワットと小さいものの、一歩踏むと300~400個の高輝度LED(発光ダイオード)を瞬間的に発光できる。

 2006年の創業の翌年には大手文具メーカーがオフィスフロアのLED誘導灯として購入。「これが話題となり」(速水氏)、その後はごみ処理やスポーツなどの公共施設、商業施設にも導入され「建築業界では知られるようになった」。現在では外部に量産発注し、コスト削減を図っている。15年度のJICA(国際協力機構)のODA(政府開発援助)普及・実証事業として、ブラジル・クリチバ市の自転車専用道路にも採用されるなど、海外でも活躍している。

 速水氏が音や振動で発電できないかと考えたのは、小学校時代にさかのぼるという。理科の授業でモーターと発電の仕組みを学び、「音で発電できないか」と考えた。その想いは慶應義塾大学環境情報学部に入学しても続き、「2年生のころから本格的な研究を始めた」。最初はうまくいかなかったが、半年ほどで「圧電素子を利用することがブレークスルーとなった」。

企業概要

音力発電
所在地 神奈川県藤沢市湘南台1-1-6、湘南台駅前クリニックビル ☎0466・53・8788
代表取締役速水浩平氏
事業内容音力・振動力発電、その他エネルギーハーべスティング技術の研究開発・コンサルティング・販売など
資本金8940万円
従業員数6人
http://www.soundpower.co.jp/index.html

中小企業ニュース編集部

関連記事

最新ニュース/記事一覧

back to top