海外展開知財の勘所を弁理士が解説:中小機構が虎セミ開催

2017/02/14 イベント
not set 技術流出の“傾向と対策”を説明する犬飼康天氏

 中小機構と日本弁理士、日本貿易振興機構(ジェトロ)は10日、東京・虎ノ門の中小機構本部で、中小企業大学校虎ノ門セミナー「新輸出大国コンソーシアムに関する弁理士の支援策~中小企業が海外展開する際に知っておきたい知財トピック」を開催した。3人の弁理士が技術流出や模倣の実情を解説し対応策を示した。会場には海外展開を計画している中小企業の経営者ら約30人が訪れ、各講師の話に耳を傾けた。

 「技術流出」を取り上げた犬飼康天弁理士は「中途退職者が情報漏えい者となるケースが過半を占める」と指摘した上で、海外製造子会社の従業員が退職後、競合会社を設立した実例を取り上げて「流出して致命的な打撃を受ける技術や海外に出さない、キーパーソンでも場合によっては製造工程全般の情報を把握させないなどの対策が必要」と強調した。併せて、合弁会社を設立する際、知財の観点から留意すべきポイントの数々を指摘した。

 「模倣問題」に触れた望月義時弁理士は「効果的な対策は権利化が前提となる」「模倣は絶えることがないので“もぐら叩き”を徹底することが肝要」と解説した。「海外訴訟」を説明した池田清志弁理士は「国内での知財訴訟件数は少ないものの、海外では中国と米国の件数が増加傾向にある」としたうえで「コア領域を特定して、その部分をクローズ化し、他はオープン化するといった知財戦略の構築がスタート点になる」と大所高所から助言した。

 弁理士3人のほかジェトロ、中小機構の担当者が、それぞれが取り組んでいる海外展開支援策を紹介し活用を呼びかけた。今回のセミナーは、全国1,000以上の機関からなる海外展開支援の官民連合体「新輸出大国コンソーシアム」の活動の一環として開催。講師の各弁理士は、いずれも日本弁理士会・新輸出大国コンソーシアム対応ワーキンググループ委員を務めている。

中小企業ニュース編集部

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